瓦の長所としましては他の屋根材に比べ、耐久性に優れています。
他の屋根材の寿命は約10年~20年ぐらいがほとんどですが、瓦は40年~50年といわれています。他には瓦の形・工法上、耐熱性にも優れています。
短所としましては、重量があることです。
しかし、スレート系や金属系の重量が軽い屋根材もありますので、お住まいの環境に合わせて、正しい屋根材選びをしていくと良いでしょう。建築基準も厳しくなり、瓦を選ぶことは、現在の建築では、さほど心配はないと思われます。
コスト面についても、初期コストは高くても、耐用年数の長さから考えればお得なのです。
屋根瓦の主な種類
釉薬瓦(ゆうやくがわら)
粘土瓦の一つで、防水性を高める為、釉薬を付けて焼き上げた瓦です。
手入れの必要がほとんど無く、長い期間、美しい状態を保てます。形、色は様々あり、家の形状に合わせて使い分けることができます。
日本の住宅の屋根瓦の大半は、釉薬瓦が使われています。
燻瓦(いぶしがわら)
粘土瓦の一つで、釉薬瓦とは異なり釉薬を付けずに焼き上げ、その後、むし焼きにし、瓦の表面に銀色の炭素膜を形成させます。そうすることによって、いぶし銀色の美しい瓦が出来上がります。
形は様々あり、主に、寺院などで使われ、深い風情をだしています。ただし、塩害、凍害などが起こる場合もあります。
釉薬瓦と燻瓦の主な特性
耐熱性 | 耐水性 | 耐寒性 | 耐風性 | 耐震性 | 通気性 | 手入れ | |
釉薬瓦 | ○ | ○ | ○ | × | × | ○ | 不要 |
燻瓦 | ○ | △ | × | × | × | ○ | 必要 |
△ : 塩分を含んだ水(海水)等は×
※ 地域や気候風土により違いが生じる場合がございます。上記の表は参考程度にご確認いただけましたら幸いです。